▽市川雷蔵主演のこの映畫「無宿者」(総天然色)は、八月お盆公開作品で、彼にとっては「長脇差忠臣蔵」以來、二?年ぶりに取り組む本格的なやくざものです。腳本は、昨年「暴動」で、シナリオ作家協(xié)會選出の、特別賞を受賞した気鋭の新人星川清司が、雷蔵のレパートリーを更に拡げるべく書き下ろしたオリジナル?シナリオです。従ってやくざものと、一口には云っても、雷蔵の、これまでの股旅ものには見られぬ、男の體臭がムンムンするバイタリティに溢れたやくざが主人公で、乾いた、荒いタッチの、スピードに富んだ內(nèi)容のものです。 ▽物語は、佐渡の金山を背後に控えた、荒海渦巻く日本海に面した一寒村を舞臺に、ある日、偶然が結びつけた奇妙な二人づれがフラリ現(xiàn)われたことから始まる。ひとりは、誰に殺されたか判らぬ父の形見の朱鞘のドスを背に、仇を追い求める若いやくざ、他のひとりは、御用金拐帯の汚名... (展開全部)
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