ピンク映畫時(shí)代にはスラップスティックな喜劇を量産していた滝田洋二郎が、手掛がけた豪快で破天荒なサクセス?コメディ。シャ亂Qのつんくを主演に迎え、彼の持ち味を見事に生かしながら、金と女のために成り上がろうと奮闘する青年の姿を快調(diào)に描いていく。売れないバンドのボーカル、亂之介が弱小蕓能プロダクションにスカウトされた。ところが、やるのはロックではなく、演歌。野望のために割り切った亂之介は、ひょんなことから“覆面歌手“として一世を風(fēng)靡していく……。細(xì)かいエピソードを積み重ね、主人公の無責(zé)任ぶりに勢(shì)いをつけ、ラストにはアッと驚く結(jié)末を用意。ツボを押さえた笑いと娯楽映畫の基本をふまえた展開で、大いに楽しめる內(nèi)容だ。事務(wù)所のサエない先輩役の尾藤イサオや、気丈すぎるヒロイン瀬戸朝香らの好演も見逃せない。