旅籠の若い女主人るいに戀人の神林東吾、あてられっぱなしの同心?源三郎…お馴染みの登場人物が活躍する、江戸の下町情緒あふれる人情時代劇。本作は、古手川祐子主演で1980年代後半にドラマ化された長編作品の第一弾。ドラマ化された「御宿かわせみ」の中で、唯一平巖弓枝自身が腳本を手がけている。読者の人気も高い同名原作を基に、白萩屋敷の孤獨な女主人の戀をミステリアスに描いていく。 八丁堀與力?神林通之進(根津甚八)の弟?東吾(橋爪淳)は、江戸の大川端にある小さな旅籠「かわせみ」の女主人るい(古手川祐子)と戀仲。次男坊という気安さからか、「かわせみ」と兄の屋敷を行き來していた。ある日、東吾は兄に頼まれて根岸の白萩屋敷を訪ねることに。そこには、兄?通之進の幼友だちで、今は未亡人となった美しき香月(若尾文子)という女性が住んでいた。
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