石野貞一郎(東山紀之)は、名門女子高校の國語教師。この女子高は、石野の妻?美紀子(藤田朋子)の祖父が創(chuàng)立したもので、今は美紀子の父?朝峰太が校長を務めている。朝峰の望みは、自分の跡を継いで石野が校長になり、石野夫婦の息子でまだ5歳の大樹が、さらにその次の校長になることだった。だが、石野は、舅が思うほど校長などというわずらわしい地位にこだわってはいなかった。そんな石野には一つの秘密があった。元教え子の梅谷千恵子(水橋貴己)との不倫だった。美紀子は、學校のこと、そして息子?大樹のことしか頭になく、石野が安らぎを覚える場所は家庭にはなかった。その日、石野は學校帰りに東京大久保にあるアパートの千恵子の部屋でひと時を過ごした。千恵子の誕生日だった。妻の美紀子には渋谷で映畫を見てくるといい置いていた。美紀子は、石野の日常にさほど関心を払ってはいなかった。夜9時過... (展開全部)