大正15年の夏、少年は実兄を訪ねるため天城峠を越えようとしていた。その途中、彼は娼婦のハナと土工に出會う。純粋な少年は、大人の色香漂うやさしいハナにほのかな戀心を抱くが、ハナと土工の情事を見てしまったために、心のバランスを崩し…。 美しい天城峠で、一體何が起こったのか? 松本清張の代表作である同名小説のドラマ化。NHKで1975年に始まった土曜ドラマ枠『松本清張シリーズ』の1つとして放映された作品。思春期のナイーブな少年の心に潛む衝動を描いた小説を、鬼才?和田勉がきめ細かい演出で映像化した。松本清張本人が、俳優(yōu)として登場しているのも見どころ。1978年蕓術(shù)祭大賞受賞。