冬の博多郊外、香椎灣の海岸の黒い巖の上に、男女の死體が並んでいた。検証の結果、合意の上の心中死體と斷言された。男は〇〇省の課長補佐?佐山、女は東京赤坂の料亭小雪の女中?お時と判った。佐山の遺留品の中に、列車食堂の受取証があった。御一人様と書かれてある。老練の鳥飼刑事はそれに疑問を持った。男女は同じ汽車で來たのではないのか。博多の旅館を洗うと、佐山は一月十四日あさかぜ號で東京を発ち、東中洲の丹波屋に泊り、二十八日の夜、女性からの電話で宿を出、そのまま香椎海岸へ向ったらしいのだ?!感⊙工闻?八重子は東京駅で出発する二人を見かけたといった。一カ月後、警視庁捜査二課の三原刑事は福岡署へ向った。心中が汚職事件に関係あるとにらんだのだ。鳥飼の案內で現(xiàn)場を調べる。鳥飼は一人で調べた結果を話した。事件直前、二人を見かけたものがいる。しかし、女の方がお時らしくなか... (展開全部)